胆石日記4

●2012年1月17日(検査)
<胃カメラ>
 CT済んで、次は胃カメラ。同じフロアにある受付に受診票を提出して、またまた検査室前のベンチで待つ。ここでも看護士さんが事前処置をしてくれる。一つ目は、カメラで撮る映像を見やすくするために、筋肉の動きを抑えるための薬で、右腕の外側に打つ筋肉注射。もうひとつは麻酔薬。ドロっとしたシロップ状の薬を舌の上に置いて、5分このままキープする。できるだけ飲み込まずに舌の上でキープするよう指示された。隣のベンチの男性も同じような処置を受けているので、二人並んで口を半開きにして待っているのは、ちょいと間抜け。

 5分経って、渡されたコップに薬を吐き出して、いざ胃カメラへ。室内左にはカーテンで仕切られたスペースが三つ。それぞれに検査用の簡易なベッドが設えられている。右手の壁には、長さ1.5mぐらいの黒いチューブがキャビネットに10本ぐらい収納されていて、これが胃カメラ。刀剣か弓がズラリ並んだような景観だ。

 真ん中のベッドに左半身を下にして横たわる。口に麻酔をしているし、検査中は口を開けっ放しなので、服が汚れないように、よだれかけをかける。カメラを通すために真ん中に穴の開いたマウスピースをくわえさせられて、カメラを徐々に入れていく。

 胃カメラの担当は、内科の内診もしてもらったTRB医師。すでにCTの画像は簡単に見ているようで、「やっぱり、胆石が映ってました。かなり大きいので、切るのが一番なんですけど。」との所見。いろいろと話しかけながら、カメラのしんどさを紛らわそうとしてくれてる。しゃべり続けるのも技術のうちかと。とはいえ、喉を通る時は何度も吐きそうな気分になるが、絶飲絶食の身なので、出るのは「オエっ」という声ばかり。隣の処置室というかベッドとも、カーテンで仕切っているだけなので、カーテン越しに声が聞こえてくる。みなさん、お辛いようで。

 喉を曲がってカメラが食道に入ると、少しは慣れてきて楽になる。
 「食道にすこし、逆流性食道炎がみられますね。ほんの軽いものなので、たぶん胸焼けとかの症状もないぐらいじゃないでしょうか。」
 というのが、最初の胃カメラ所見。
 「お〜、逆流性食道炎って、なんかTVのCMで聞いたことあるぞ」
 など思いながら、話を聞く。なにせ口はマウスピースをくわえてるし、喉にはカメラを突っ込まれているので、返事も何も出来ずだ。
 「食べて直ぐ横になったりすると、胃酸が食道に流れてきます。胃酸って硫酸成分なんですが、胃の中は酸に耐えられるようになっています。でも食道はそういった防御が無いので、酸にやられて食道炎になるんですね。あとはストレスとか暴飲暴食が原因のこともあります。胸焼けでもあれば薬を処方しますが、自覚症状がなければ、このままおいといて良いでしょう。」
 という解説だった。
 「じゃあ、それで・・・」
 とは、心の中でだけ回答。

 カメラはどんどんと奥に入っていって、胃の中へ。
 「胃は荒れてないし、同年代の方からするとずいぶんきれいです。潰瘍や炎症などの問題はありませんね」
 と、胃には高評価である。大腸内視鏡検査の時も、大腸の内壁はピンクのきれいな色だったので、お腹の中はけっこう健康らしい。胃を通り過ぎて十二指腸に到達するも、ここも特に異常なし。えずきながら胃カメラを飲んで良く分かったのは、胃はいたって健康だったというオチのようだ。

 せっかくの機会なので、ちょっと病院内を散策。12階にレストランや理容室があるらしいので上がってみる。東方向に開けた12階のラウンジは、大阪城公園からOBPのビル群が見渡せて、なかなかの眺望だ。小ぢんまりしたスペースだけど屋上庭園もあって、外の空気も吸える。

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