タイトル

銀座名バーテンダー物語
 - 古川緑郎とバー「クール」の昭和史 -

著者

伊藤 精介

出版社

晶文社

価格

¥1,340(税込み)

ISBN

ISBN4−7949−5812−9

日本における本格バーの歩みを、銀座のバー「クール」のオーナー・バーテンダー古川緑郎氏を主人公に展開する、ノンフィクションです。本格バーの始まりと歴史を知るには、好適の一冊でしょう。古川緑郎氏の次の言葉が、「クール」とこの本を語ります。

「店内では、客も主人も従業員も、行儀、作法、道徳を守らねばならない。あの店は良い店だ、と言われるには、店の造作がいいからとか、調度品、高級品が並べられているから等々ではない。いくら高級な調度品を並べたてようと、主人と従業員が一丸となって、店のため、ひとつの目的のために務めなければ良い店にはならない。また客も、その気になって店に協力しなければ良い店にはならない。客が良い店を作るのだ。客がその店の営業目的を知って、エチケット、マナー、モラルを守ってくれれば、店内は良い雰囲気につつまれて楽しい店となり、飲む物も自然とおいしくなる。そうなれば客は、口から口へと伝えてくれて、あの店は良い店だから行ってみなさいとなる。良い客がつけば店にも風格がつき、世間にも宣伝されて、客が集って来る。客は一軒の店だけではなく他の店にも行って、いろいろと比較をするものだ。良い店には必ず共通した何かがある。客はそのような店を行ったり来たりする。一流店と言われるには、それなりの努力をしなければならない」 P239より

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