銀座 Bar「クール」

1948年開業、銀座の老舗のバー。クールは「COOL」ではなく、タバコの「KOOL」からとっている。パッケージの「KOOL」の文字の緑色と、マスター古川さんの名前「緑郎」にも由来する店名だとか。緑地にクールと白抜きされた丸い看板が、夕暮れの銀座7丁目・コリドー街にぽっかりと浮かぶ。

ちょっと居ずまいを正してから、ガラスをはめ込んだ「クール」のドアを押し開けて入ると、カウンターの中のマスターと二人のバーテンダー、ママの富久子夫人とママの妹のミキ子さんが、さっと注目する。店内に入ってすぐの正面に、傘立てとカバンやコートを預かるちょっとしたラック。「いらっしゃいまし」の声とともに、ママの富久子夫人が荷物を預かり、店内右手のスタンディングのカウンターにいざなってくれる。

店内は右手がスタンディングのカウンター、カウンターの向かいと正面左手に鍵に曲がったところににテーブル席。カウンターとテーブル席の間はゆったりとスペースがとってあり、満席になっても窮屈な感じにはならない。

カウンターには、小さな手帳くらいのメニューが立ててあって、クールNo1から始まるオリジナルカクテルとマティーニ、ギムレットなどのスタンダードカクテルが載っている。頼んでもいないのに出て来るナッツ、ツマミなどないし、食べ物もおつまみ程度、BGMもない。バーテンダーやママさんとお話しながら、洋酒を味わうのがここのスタイル。

ママの富久子夫人も、ママの妹のミキ子さんも話題豊富で、もてなし上手なおかみさんである。カウンターの中のバーテンダーと、ホールでお客様の相手をするウエイトレス。大正から昭和初期のバーの雰囲気はこんなだったんだろうか、と思わせる。カウンターだけで、ひたすらストイックに酒と対面するバーもいいが、ピシッと筋が通っていて、かつママさんやミキ子さんとの会話でリラックスもさせてくれる「クール」は、もてなしのひとつのスタイルを持った店だ。


   ↑ | |     ||    ||
   有 |銀|     ||    数|        
   楽 | |     ||    ||        
   町 |座|     ||    寄|        
   駅 | +−−−−−++−−−−++−−−  
   ■ |コ+−−−−−−−−−−−屋+−−−交詢社通り
   □ | |           || 
   ■ |リ|           通|
   □ | |           ||
   ■ |ド+−−−        ||
   □ | +−−−  ||    ||
   ■ |||     ||    ||
   □ | +−−−−−++−−−−++−−
   J |通+−−−−−++−−−−++−−
   R | |     ||    ||
   ■ | |     ||
   □ | |★クール ||
   ■−+ +−−−−−++−−        
   新−+ +−−−−−++−−−        
   橋 | |
   駅
   ↓

Bar「クール」
住所東京都中央区銀座7丁目2番14号(第26ポールスタービル1F)
電話03−3571−2604
営業時間17:00〜23:00 土日祝休み

戻る


 (C) copyright Max Shinki : max@dsk.zaq.ne.jp
inserted by FC2 system