フレッツADSL(1.5Mbps) 導入日記

 NTTのフレッツADSL(1.5Mbps)の導入記録です。導入したのは2001年の6月、私の在住する四條畷市でのサービス開始早々でした。事前に @niftyのインターネット専用線フォーラム(fMODEM2)や雑誌で準備をしたせいか、すんなりと繋がっています。特に凝ったことはしていません が、電話機でインターホンを取れるような環境でも接続できていることが特徴です。セキュリティ対策 として、ウィルスバスターのパーソナルファイアウォールを導入しています。

<接続環境>
地域 大阪府/四條畷市
時期 2001年6月導入
線路情報 線路距離長:1.88km、伝送損失:25dB
プロバイダ Twinインターネット
パソコン K6/233Mhz メモリ160MB HDD2GB
O/S Windows98SE
利用ソフト Air Craft 、Becky! ver.2、PostPet ver.2、I.E.6.0SP2
接続速度 約1.2Mbps
セキュリティ ウィルスバスター

<2001年4月27日:申し込み>
 NTT西日本のフレッツADSLで、四條畷市の受付が今日27日から始まった。さっそくアクセスしてみたのだが、ADSL接続するための部材が不足して いるため、受付だけとのメッセージが載っている。まぁ最低でもひと月は待たされるだろうとは思っているので、覚悟の上。
 合わせて、ホームページの容量やCGIの自由度、ADSLがダメだった場合のISDNへの切替のしやすさなど、いろいろ考えてツインインターネットと契 約する。ZEROも料金が上がってきたので、これを機会に乗換えキャンペーンのあるツインに乗り換えて、ホームページを移動しておき、ADSLが開通した ころを見計らって、ZEROの契約を終了する予定。仮にフレッツADSL/ISDNのどっちもダメだとしても、ZEROよりはTwinの方が使い勝手がよ い。

<2001年5月10日>
 NTT西日本のADSL担当から封書が届く。さては早くも開通連絡とか、回線の適合検査の結果通知かと思ったら、メーカーからモデムが調達できないの で、しばらく待てとのこと。しばらくがいつまでなのか、目処も書いていないが、まぁ今の混雑状況だと最低ひと月やそこらはかかると思っていたから、予想の 範囲内か。でも、こんな連絡にわざわざ郵便料金使わなくても電子メールでいいのにな。でも、それだと事務的過ぎて反感買うんだろうか。

<2001年6月3日:工事日決定>
 NTTから電話があって、ADSLの局内工事が6/13になったとのこと。その一週間前に、モデムとスプリッタが宅配便で届いて、開通の3、4日前に接 続ソフトと書類がこっちは郵便で届くそうな。まとめて一回で送ってくりゃいいのにと思うが、きっと発送元が違うんだろうな。四條畷ではまだまだ実際にやっ てみた人が少ないので、設置してみたけど結果的にスピードが出ないとか、最悪繋がらないとかの可能性もあるとのこと。1.5Mのスピードも、「ベストエ フォートだから、最高で」という条件なので、0〜1.5の間としか保証できないとか、結構正直なんだが、よく分かっていない人に説明すると、そんなサービ スでよく売り物にしてるな、と非難されそうなところもある。モデムとスプリッタは買い取るつもりで申し込んでいたが、接続不可能なことも考慮してレンタル に変更する。
 ウチの場合は、やっぱりインターホンと電話をいっしょにしているのがネックになりそう。最初から、電話+インターホンが一体型になっているお宅では、 ADSLをあきらめたという例もあったそうな。我が家の場合は、もともと別々にあった電話とインターホンを、あとから工事してくっつけたので、最悪はこれ をもとにもどして対応する予定。工事費がかかるが仕方が無い。その辺は覚悟の上のADSLだ。

<2001年6月8日:機器到着>
ADSLモデムの写真 ADSLモデム、スプリッタにPPPoEソフトに説明書など一式 が、NTTから届いた。ハードが先に届いて、ソフトは後からという話だったが、どっちも同じ日に届いた。ちょうど用事があって休みを取っていたので、さっ そく開梱してインストールすることにする。
 モデムは思っていたよりデカい。近頃の56kモデムの容量にして5〜6倍あるかな。2400bps時代のモデムぐらいの大きさだ。デザインもいかつい、 というより家庭に設置する機械としてのデザインは全くされていない、といっていいぐらい。無骨なシロモノだ。縦置きが出来る台も着いているのだが、置き場 所はちょっと検討。スプリッタからADSLモデムまでの距離は短い方が良いそうなので、電話機のそばにおくかな。スプリッタのほうはマッチ箱大のもの。 持った感じは見た目よりずっしりしている。モジュラージャックをスプリッタをつなぐケーブルは10センチぐらい。壁に固定するようにねじが付属している。NTTから届いた、CDとかマニュアル類
 早速PPPoEソフト(フレッツ接続ツール)をインストールする。インストールといっても、プロバイダからもらっているADSL用の接続IDとパスワー ドを入れるぐらいのもので、「次へ」とか「OK」ボタンを押していくだけで、簡単に終了。

<2001年6月12日>
 明日13日に、NTT局内のADSL工事が行なわれるので、今の電話機にきている線をスプリッタにつっこんで、電話機行きとADSLモデム行きに分け、 ADSLモデムとパソコンを10base−Tケーブルで繋いだ。こうしておけば、工事がすんでも、ADSLの信号のせいで電話に雑音が入るとかいったトラ ブルは起こらないはず。

<2001年6月13日:ADSL開通>
パソコン本体の上にADSLモデムを置いた 会社から早く帰って、ADSLの接続をテス トする。電話機に入っている線をスプリッタで分けただけだが、ADSLモデムは「ADSL」のランプがしばらく点滅を繰り返して、その後は常時点灯。モデ ムとのセッションは無事確立された。@niftyのFMODEM2を読んでいると、この段階でADSLランプが点滅するばかりで、繋がらないという報告も 結構あるので心配だったが、すんなり行く。第一チェックポイント通過という感じだ。さっそくフレッツ接続ツールで初接続。これもなんの障害もなく一発で繋 がった。順調だな。
 MTUとRWINの値を、フリーソフトのDr.TCPで調整してから、http://member.nifty.ne.jp/oso/speedtest/  のサイトで計測すると、600kbpsぐらい出ている模様。みなさんは、いろいろチューニングをして1Mbps超えるのを目標にやっているようだが、とり あえずはADSL化成功というところだ。いつも@niftyの巡回に使っているAirCraftもTELNETでの接続ができたし、妻が愛用している PostPetもOK。Beckyでのメールも問題なし。というところで、もちろん上を見ればきりが無いのだが、とりあえず今までの10倍ぐらいのスピー ドが出ているので、まず成功としよう。

<2001年6月14日:1.1Mbps達成>
 ウィルスバスターを常駐させているとADSLのスピードが出ないというのは、ニフティのFMODEM2でも話題になっていたが、WebtrapとURL フィルターの機能をはずすとスループットが、600kbpsからほぼ1MBPSに向上する。ただこれだと、セキュリティの面が甘くなるのが難点。もとも と、今使っているウィルスバスター2000がこの10月でサポート終了だし、ウィルスバスター2001にアップするか。それともソフトをアップグレードす るんだったら、いっそノートンにしちゃうか、ちょっと検討課題。

<2001年6月17日:インターホン>
 ADSL、順調にいってたと思ったが、インターホンが鳴らない、ということが本日判明。その他にADSLモデムの電源をオンにして、パソコンが立ち上 がっていない状態だと電話に雑音が入ることも発覚した。インターホンのほうは、せっかく電話と一体にしていたが、再び分離するように工事せざるをえない か。
 ウィルスバスター2001をダウンロードしてきて試用中。ウィルスバスターとフレッツの通信速度について、NTT西日本のHPに乗っている資料(http://www.ntt-west.co.jp/flets/info/info01.html) を参考にして、トレンドマイクロのHPからパッチも落としてきたて適用したので、WebtrapもURLフィルターも、どっちの機能を使ってもスピードに は影響ない。1.0〜1.1Mbpsぐらい出る。これぐらいの速度が出ればいうことなし。

<2001年6月20日>
インターホンアダプタとスプリッタインターホンアダプタとスプリッタの接続の様子 インターホンと電話とADSLスプリッタの接続の件は、電気店からのアドバイスで解決。電話とイン ターホンを混合する前に、まずスプリッタで分けてしまえば良いということだった。電話とインターホンを混合するアダプタを壁からはずして、中のコネクタか らNTTの局側から来ているモジュラージャックを引っこ抜き、先にスプリッタに入れる。そこからADSLモデム行きを分け、そのあとでアダプタに戻してや る。工具も何も要らない、これだけの作業で、インターホンも鳴るようになったし、もちろんADSLもOK、電話もOK。町のパパママショップの電気屋さん もバカにできない。ちゃんとADSLのことも勉強しているのだと、感心した。
 ADSL導入に基本に、電話線にいろいろと機器がくっつく前に、できるだけ局に近いところでスプリッタをかますように、というのがあるの だが、正にそのとおり。基本は大事に守らねばならないということらしい。

<2001年10月6日:セキュリティ>
 ADSL導入後、テレホーダイ利用時のようにアクセスする時間帯を気にしなくても良いし、スピードも快適だしで、順調につかっていたが、ある時、朝から つけっぱなしだったパソコンをシャットダウンしようとしたときに、「このコンピュータに接続しているユーザーが1人います」のメッセー ジ!。自宅内のほかのパソコンからは、LAN接続していなかったので、これはインターネット側から誰かにアタックされているんだと、ちょっとばかりゾっと する。
 ウィルスバスター2001にはパーソナルファイアウォール機能があるので、外からのアタックにもこれだけで安心と思っていたが、あわててファイアウォー ルの導入を検討する。ルータをいれてハードウェアでブロックするか、ファイアウォールのソフトウェアでブロックするか、案は二つあるのだが、まずは無料で お手軽にいける、ZoneAlarmというソフトで対応することにした。もともとこれは、アメリカ産の英語版ソフトなんだが、セキュリティUP! http: //www2.to/zonealarmのサイトで、日本語化のパッチを入手した。
 導入、日本語化&設定はけっこう簡単。でもビックリしたのは、導入した直後から立て続けに「ブロックしました」のメッセージがでたこと。この日一日だけ で、3〜4回は「ブロックしました」メッセージが出た。やはり長時間接続して、アドレスが固定されたまま、というのは外からパソコンが見えたまま状態にな るんだな、ということを実感。それ以降は、常時接続はやめて、
 (1)使う時だけADSLモデムの電源を入れる、
 (2)フレッツ接続ツールの設定で、接続後は自動的にZoneAlarmを起動する、
という設定にした。ほんとは、パソコン起動時にZoneAlarmを自動起動しておいて、後からフレッツ接続ツールでインターネット接続にしたかったんだ が、ZoneAlarmがあがっていると、フレッツ接続ツールで「ネゴシエーションを開始しました」のところから先に進まなくなるので、いたしかたなく、 こうしている。まぁ、インターネット接続してからZoneAlarmが起動するまでは、ものの1分かそこらなので、この間に侵入されることもないだろう、 という考え。
 ただ、ファイアウォールソフトを入れると、データ転送のスループットが低下する。我が家の場合も、今まで約1Mbpsぐらいでていたのが、 ZoneAlarmを動かしていると、750kbps〜800kbpsぐらいと、二割方スループットが低下する。ここはまぁ、安全性をとるかスピードをと るか、というところで、800kbpsとしても、アナログモデムの10倍以上のスピードなので、インターネットにつなぐ時はZoneAlarmを常駐する ことにした。

<2001年10月25日:Yahoo!BB>
 Yahoo!BBから、本申し込みの受け付け開始のメールが来た。ここ四條畷でも、NTT局側の工事が完了しているとのこと。今のフレッツADSL+ Twinインターネットより、月額で1,400円安く、スピードは8Mbps。このあたりはメリットなんだが、CGIが使えない、HP容量は25MB固 定、ネットニュースのサービス無し、といったデメリットをどうカバーするか。

Yahoo!BBの体験記は、こちらへどうぞ

<2001年11月3日:ウィルスバスター2002>
 ウィルスバスターの2002が無料ダウンロードできるようになったので、さっそく2001からアップグレードした。ところが、VB2002は自身がファ イアウォール機能をもっているために、他のファイアウォールソフトが入っているとインストールできない。うちではZoneAlarmをいれて機嫌よく使っ ていたが、VB2002の導入の際に削除した。導入後、たまにVB2002のログを見ていると、トロイの木馬をブロックした、だのというメッセージが記録 されている。ZoneAlarmのようにその場その場で「ブロックしました!」の警告は出ないのだが、それなりにファイアウォール機能は果たしているよう だ。いずれ近いうちにフレッツから、他のADSLに乗り換えることだろうから、その際にハードウェア的にもルータを入れて、外と中をきっちり区切ることに しよう。

 その後、2002年8月に、PLANEX社製の無線ルータを導入しました。

無線ルータの導入記は、こちらへどうぞ

<2002年4月27日:局からの距離>
 ADSLを利用する時に気になるのが、最寄りのNTT局から自宅までの距離。だいたい5kmが利用の限界で、ADSLにしたなりの価値のある速度が出る のは2〜3kmまで、というのが@niftyのフォーラムだの、ADSLの導入記を書いたHPだのの話しのようだ。東西のNTTが最寄り局から自宅までの 距離情報を、線路情報開示システムというページで提供している。
 これによると、自宅から最寄りのNTT四条畷局までは、線路距離長(エンドユーザ〜NTT収容ビル)が1.88km、伝送損失が25dB、結果的にうち の場合は、ハナから順調に繋がったんだが、こういうところで事前確認しておけば、謳い文句どおりの1.5Mbpsに対して、どれぐらいの速度が出るのか、 ある程度の予想ができるというもの。これからADSLを考える方には、参考になるページだと思う。

<参考文献>
雑誌 ASAHIパソコン 2001.5.15号、2001.6.15号
@nifty インターネット専用線フォーラム・fMODEM2(パソコン通信サービスは終了しました)

2004/2/11更新


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