地鶏焼「もあい」

 「もあい」は、大阪天満宮のすぐ近くにある地鶏焼のお店。引き戸を開けて入ったところが、L字型のカウンター9席、左手奥に10人ぐらい入れる座敷があります。オープンは2002年。L字カウンター内側のコーナーに炭をいこして、目の前で焼いてくれます。焼き物のメニューは、2本で300円とリーズナブル。肝がぷりぷりしていて新鮮でした。地鶏のせいなのか肉に歯ごたえがしっかり、ふにゃふにゃした感じがないのが良かったです。地鶏は、その日の朝に絞めたのを、一羽まるまま仕入れてきて捌いており、絞めて12時間経過後がいちばん美味しいとか。今日絞めた鶏を今日仕入れられる産地は非常に限られていて、「もあい」の仕入先は伊勢とのこと。

 飲み物は、日本酒が三重県は青山町の蔵「若戎」、ビールはアサヒとギネス、焼酎には「峠」「只今参上」「のば」等など、泡盛は「菊之露」。清水一商店の仕入れです。お酒を「若戎」にしたのは何故ですかと、瀬戸マスターにお聞きしたら、手軽に足を運ぶことのできる近くの蔵が良かったということと、奥さまの実家が「若戎」の近くだからとか。

 「若戎」の銘柄は、冷やが「儀左衛門」、「雫酒」、「真秀(まほ)」、燗で呑む「純米甘口」。冷やは背の高い片口、燗は錫の徳利で出てきます。日本酒を頼むと、いろんな猪口を選ばせてくれるのも楽しいです。徳利は錫で出来ているそうで、かなり分厚くてどっしり重みがあります。削りだしたみたいな感じ。ちょうど首のところに、タコ糸みたいのがグルグルと巻いてあって、ここを持って注ぐと熱くなく、よく出来てます。京田辺で売ってるそうな。若戎のにごりの酒「青山のさわ風」は、蔵元以外ではここでしか飲めない限定酒。これまた冷やを錫の猪口で供されるのですが、魔法瓶のような二重構造で、内部の空間が温度が上がるのを抑えてくれます。

 焼き鳥メニューが充実しているので、飲むよりは美味しい地鶏の焼き物を食べるのがメインの店でしょうが、「若戎」だけでやってる店というのが、日本酒飲みには、ちょと惹かれるところです。地鶏焼きのお店となっていますが、手打ちの蕎麦もなかなかのもの。飲んだ後の締めに鮭茶漬けもよいですが、もあいでは手打ち蕎麦をぜひご賞味ください。

(2004/8/22更新)

地鶏焼「もあい」 
住所大阪市北区天神橋2−2−28
電話06−6353−8510
営業時間土祝休み
座席カウンター9席、座敷10席
ホームページ天神橋筋商店街のHP

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