ハイボール

 お初天神近くに移転した「ハイボール」を、ようやく訪問できました。ここに移転したのが、2001年の2月だそうです。前々から行ってみたいと思っていたのですが、ようやく発見。

 店頭には「BAR ハイボール HIGHBALL」という、照明の入った看板が置いてあるぐらい。入り口の茶色の扉と並んで、左側に細い扉の勝手口があり、一瞬どっちが入り口かしらと思ってしまいます。扉を開けて入った店内は、白い壁と、左手が茶色のカウンター。客席は8席並んだカウンターだけで、テーブル席はありません。バーバックには、左右に分かれた三段の棚にウイスキーが並べられていて、どのボトルにも一つ一つコースターが敷かれています。棚の真ん中の空間には折りたたみの椅子が置いてあり、ここが岩崎マスターの定位置。お酒をサーブした後は、ここに座ってフェイマスグラウスのロックなどを飲みながら、話し相手になってくれます。

 定番のハイボールを注文すると、例によって、下から1/4ぐらいのところまで大振りなカットが入ったグラスに、江井ヶ島酒造の「ホワイトオークウイスキー」を注ぎ、これにウィルキンソンの炭酸を一本足して、ちょうどグラスの縁一杯ピタリ。目の前のコースターにグラスを置いた後に、レモンピールで仕上げです。相変わらず、炭酸を注ぐとぴったり縁まで来るのには感心します。

 前回訪問したときにも、パソコン通信のことや、ワインの会、キャンプのことなど、いろいろな話を聞かせてもらいました。ネットは相変わらずやっておられるそうで、今はYahoo!BBで快適ブロードバンド生活。11Mbpsも出るなんて、なんとうらやましいことか。動画もサクサクだし、大きなファイルのダウンロードもノープロブレムだそうです。ワイン会は引き続きやっているそうで、伺ったときにも2週間ぐらい先にやる予定とのことでした。冬場はスキーにも良く出かけるそうで、あいかわらずアウトドアにもご活躍。

 今回聞いて面白いと思ったのは、飛び地の話とか、戸籍の話。大阪・森ノ宮には、100坪かそこらの布施市の飛び地があって、布施の水源になっていたとのこと。面白いのはこの土地の所属の根拠で、太閤検地がベースになっているのだそうです。なんで今頃、太閤検地なのかというと、公的文書で、土地の所有権のことを書いてあるのを探すと、この時代まで遡ってしまうのだそうな。要は小さい沼地で、太閤さんの時代に布施のモノと定めて以来、誰も所有権を主張しなかったから、ということらしい。似たような話で、誰からも戸籍抹消の申請が出されずに、180歳まで生きたことになっていた人がいたりする、てな話も聞かせてくれました。こういう話題は新聞に載ったのをチェックしていて、自分の頭の引き出しに貯めておられるそうです。バーのカウンターで、太閤検地だの班田収授法だのを聞かされるとは、思っても見ませんでした。

 お店の場所は、お初天神通りのパチンコ店横の、ペットショップの角を路地に曲がって、その路地と並行に走っているもう一本の路地にあります。かなり分かりにくいです。まわりはお初天神通りの路地、というシチュエーションに恥じず、ピンクの電飾看板、客引きのに〜ちゃん、風俗店無料案内所、同伴喫茶室などが立ち並ぶという絶好の環境。初めてのデートコースにするには、ちょいとディープかもしれません。

 江井ヶ島酒造がウイスキー作りを止めてしまったので、このホワイトオークウイスキーでハイボールが飲めるのは、在庫があるうち。2003年9月ぐらいまではあるそうですが、その後どのウイスキーにするかは物色中とのこと。オリジナルのハイボールを飲みたい方は、2003年夏のうちに「ハイボール」をご訪問ください。

(2003/7/15更新)

ハイボール
住所大阪市北区曽根崎2−9−8
電話06−6361−1018
営業時間
座席カウンターのみ8席
予算定番のハイボールを二杯飲んだら2,000円

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